看護師が働いている医療機関は、細かく分類するとさまざまな種類がありますが、大まかには病院とクリニックの2つに分けられます。社会的な役割が異なっているだけでなく、実際に現場で働く看護師にとっても大きな違いがあるのです。病院は、基本的にクリニックでは治療や診断が困難な患者を扱っており、高度医療を実施できる現場が少なくありません。看護師に対する能力的な要求も高く、成長して活躍したいという気持ちを持っている人にとって、やりがいがある現場といえるでしょう。また、組織体制を整え、大勢の患者に質の高い医療を実施できるよう、効率化が進められているのも特徴として知られています。

一方、クリニックは病院に比べると規模が小さく、はっきりとした組織体制が整えられていることがそれほど多くないのが現状です。また、高価な設備を必要とする診断や、高い技術を必要とする治療などが行えないことの方が多いでしょう。しかし、簡単に治療できる患者を適切に診療し、容態が悪くならないうちに速やかに回復させるという点で、重要な役割を果たしています。医療機関として規模が小さいため、看護師にとっては現場にいる医療スタッフとのコミュニケーションが図りやすいのが特徴です。さらに、通院患者と面識を持ちやすく、いつも患者と朗らかに話しながら仕事に取り組めるでしょう。クリニックの場合には、コミュニケーション能力を活かして働くのが特徴ともいえます。果たして、病院とクリニックのどちらが看護師として働く自分に合っているのかをしっかりと確認しておきましょう。